加圧トレーニングのポテンシャル発揮に光明
世界中に未曾有の感染恐慌を招いているコロナウイルスの感染予防や感染者の重症化を防ぎ、 早期回復へ導く加療及びリハビリの手段として 最悪規模での猛威被害を受けているアメリカが 加圧トレーニングの導入を急いで進めています。ワクチンの開発とその導入には、副作用の検証も含めた綿密な確認作業が求められ、実導入までに長い時間が求められています。早くて数ヶ月先、今すぐ必要な状況でのジレンマに多くの専門家がもがき苦しんでいます 。そんな悲痛な環境の中でジェームス ・ A ・ ヘイリー退役軍人病院に勤務しているドクター達が加圧トレーニングのポテンシャル発揮に光明を見出しました。
加圧トレーニングがもたらす身体内の効能
新生血管の活性化
血管の拡張
血管内皮細胞の活性化
一酸化窒素の大量分泌
自律神経の活性化
IL- 6 の活性化
一酸化窒素は重症急性呼吸器症候群コロナウイルスの複製サイクルを阻害する
ジェームス ・A ・ヘイリー退役軍人病院では、加圧トレーニングを継続して行い血管のコンディショニングに努める事で、免疫力が高まり、サルコペニア(筋肉量が減少して筋力低下、身体機能低下をきたした状態)の予防と改善の効能が簡単に得られる加圧トレーニングの実践を拡散しています。
加圧トレーニングがもたらす身体内の効能の1つである一酸化窒素(NO)は、ある種のウイルス感染に対して、阻害作用を有することが示されているます。細胞間の重要なシグナル伝達分子であるNOが、重症急性呼吸器症候群コロナウイルスの複製サイクルを阻害するかどうかを調べる研究では、有機NO供与体、S‐ニトロソ‐N‐アセチルペニシラミンがコロナウイルスの複製サイクルを濃度依存的に有意に阻害することを見出しました。また、ここではNOがウイルス蛋白質とRNA合成を阻害することを示しさらに、NOを産生する酵素である誘導型一酸化窒素シンターゼによって生成されるNOがコロナウイルス複製サイクルを阻害することを実証されました。